ものもらい
ものもらいは、まつ毛の根元やまぶたの裏側にしこりや腫れができる眼病です。ものもらいには、原因別に麦粒腫と霰粒腫の二つがあります。
●麦粒腫
まつげの根元やマイボーム腺が黄色ぶどう球菌に感染することで発症します。腫れやかゆみ、痛み、充血、異物感といった症状に加え炎症部分が化膿することもあります。麦粒腫の原因である黄色ぶどう球菌は、人間の肌にならどこにでもいる菌です。なので、洗浄の不十分なコンタクトレンズを使用したり、目をこするなどの行為で感染します。麦粒腫は、自然治癒が可能ですが、基本的には抗菌性の軟膏や点眼薬で治療します。ごくまれに腫れが引かない場合は、切開して膿を出すこともあります。
●霰粒腫
細菌感染ではなく、マイボーム腺の出口が詰まることでおこります。麦粒腫同様にまぶたにしこりができますが、痛みはありません。痛みがないため、治療をせず放置する人もいますが、そうするとしこりはどんどん大きくなっていきます。また、細菌に感染し麦粒腫の症状を併発することもあるので、早めの治療が不可欠です。霰粒腫の治療は、抗菌内服薬を使用して腫れを小さくしていきますが、腫れが引かない場合は手術で膿を取り出します。手術にかかる時間は、およそ30分程度で、術後1週間ほどで回復します。
ものもらいが麦粒腫なのか霰粒腫なのかは、専門家でなければ判断できません。目の腫れやしこりを見つけたら自己判断せず、眼科医に目の状態を診てもらってから治療するようにしましょう。