加齢黄斑変性
加齢の影響により黄斑の働きが低下していく眼の病気が加齢黄斑変性です。
黄斑は、高度な視覚情報を脳に伝えるため視細胞が密集した箇所です。黄斑は、網膜の中央部分にあり、そこが障害を受けると、視力低下がおこり、視野の中央が歪む、黒く見える、欠けるといった特徴的な症状があらわれます。
加齢黄斑変性の原因は、完全に解明されていません。ですが、50歳を超えると発症する傾向があるため、老化が原因と推測されています。喫煙が悪いことは証明されています。遺伝性や不安定な高血圧も原因の1つと考えられています。
加齢黄斑変性には、萎縮型と滲出型の二つがあります。●萎縮型
萎縮型は、黄斑の細胞が歳を取ることによってゆっくりと弱っていく黄斑変性です。黄斑変性の多くはこの萎縮型です。萎縮型の治療法は、残念なことに確立されていません。
●滲出型
滲出型は、異常な血管からの出血・浮腫によって黄斑の機能が阻害されます。黄斑の網膜に脈絡膜から異常な新生血管が伸び、出血や浮腫をおこすことでおこります。血管の発生を抑える抗VEGF療法を始め、光線力学療法、レーザー凝固、薬物療法などが主な治療方法です。
加齢黄斑変性は、老化が原因と言われていますが、目の負担の増加や喫煙といった生活習慣も深く関わっていると考えられています。発症・進行を抑えるためにも生活習慣を改善するようにしましょう。