合併症について
白内障手術には、下記のような合併症の可能性が考えられます。
白内障手術の合併症
後嚢破損
水晶体をおおっている薄いふくろが破れてしまうと、後ろにある硝子体という透明な組織が出てきます。手術に少し時間がかかりますが、眼内レンズは入れられます。
チン氏帯断裂
水晶体を眼内で支えているチン氏帯がもともとはずれている人や、弱っていて手術の途中ではずれる人があります。この状態の時は、眼内レンズを直接目に縫い付けます。正常に見えるようになるまで少し時間はかかりますが、自然と回復するので、ご安心ください。
レンズ度数の誤差
眼内レンズの度数は、検査器械の性能が上がったので従来より正確に測定できるようになりました。しかし、完璧に合わせることは不可能です。少しばかりの誤差は生じますが、メガネで矯正できる程度なので心配いりません。
術後眼内炎
手術後、眼内に入り込んだ細菌により、眼球が強い炎症をおこすことがあります。統計では数千人に1人の確率で起こるとされています。緊急に再手術が必要です。
多焦点眼内レンズ特有の合併症について
手術後の合併症―グレア、ハロー
多焦点眼内レンズを挿入した場合、合併症でグレア、ハローを起こすことがあります。これは、暗いところで強い光を見た時まぶしかったり、光源の周囲に輪がかかったように見える現象です。
※左はグレア・ハロー現象のイメージ写真です。
グレア・ハロー現象は、通常の日常生活に問題がおこるようなものではありません。手術後は、徐々に慣れていき、気にならなくなります。