「エレファントマン」、「デューン/砂の惑星」(1984) 、「ツイン・ピークス」シリーズ、「マルホランド・ドライブ」の監督で知られる、デヴィッド・リンチが本年2025年1月15日に死去した。追悼のためデビュー作の「イレイザーヘッド」をレンタルDVDで観た。
1977年に公開されたモノクロの長編映画。シュールで不条理な映像と不気味な音響が特徴。カルト的な人気を誇る。
主人公のヘンリー・スペンサーはモジャモジャ頭のユニークな髪型をしている。フィラデルフィアの工場地帯に住む。恋人のメアリー・エックスの家族から夕食に招待された。メアリーの母から、メアリーが未熟児と思われる子を産んだので二人は結婚しなくてはいけないと宣言される。
タイトルの「イレイザーヘッド」は、鉛筆に付いている消しゴムのことで、ヘンリーの髪型を指す。
黄色い消しゴム付き鉛筆は、このブログの筆者の好きなアイテムだ。「イレイザーヘッド」と直接の関係はないが、所有しているアメリカ製鉛筆の写真を示す。
西脇順三郎の詩、「秋」の影響が強いのだ。
タイフーンの吹いている朝
近所の店へ行って
あの黄色い外国製の鉛筆を買った
扇のように軽い鉛筆だ
あのやわらかい木
けずった木屑を燃やすと
バラモンのにおいがする
門をとじて思うのだ
明日はもう秋だ
「イレイザーヘッド」の露悪趣味と比べるとお上品と感じられてしまうかも。