水俣でアイガモ農法を中心とした農業を営んでいる、我が出身校、都立青山高校の同期生からFacebookで紹介された映画「MINAMATAーミナマター」をレンタルDVDで観た。水俣市での先行上映は2021.9.18で、一般公開は2021.9.23だった。BD、DVDは2022.2.18発売。
1971年、ニューヨーク。アメリカを代表する写真家の一人と称えられたユージン・スミスは、今では酒に溺れ荒んだ生活を送っていた。そんな時、アイリーンと名乗る女性から、熊本県水俣市にあるチッソ工場が海に流す有害物質によって苦しむ人々を撮影してほしいと頼まれる。(公式サイトより)
監督はアンドリュー・レヴィタス。
ユージン・スミスをジョニー・デップが演じた。映画の中心は、3年以上を水俣の中で暮らした、ユージンの再生と成長の物語だ。全世界を揺り動かした「入浴する智子と母」の写真を生み出すところがクライマックスとなる。
アイリーン役は美波。川本輝夫をモデルとした患者運動のリーダーが真田広之という配役だった。人物像が一人ひとり濃厚に描かれる。
水俣の友達は、感動したが川本輝夫の患者掘り起こし活動のシーンがないのが唯一の残念なところとしていた。水俣はチッソの城下町だったので、家族に患者がいることが知られると周りから白い目で見られ、隠していた家が多かったということだ。
写真集「MINAMATA」英語版は1975.5に世に出た。日本語版「写真集 水俣」が出版されたのは、ユージンの死後となる1980.1だ。2021.9.7に日本語版が「MINAMATA」として復刻されている。
レヴィタス監督からのメッセージがエンドロールにある。公害問題は、過去のものではなく今でも世界中のあちこちで続いているのだ。