七条剛「僕の軍師は、スカートが短すぎる」

言わば、行動経済学入門ラノベ。

毎日が終電帰りのシステムエンジニア、史樹。ある夜、自宅玄関にうずくまっていた女子高生、穂春を家に泊めることに。穂春はそのお礼にと、史樹の仕事上のトラブルを行動経済学的アプローチでたちどころに解決していった。

経済学の話だけでなく、心の琴線に触れる家族愛がテーマとして語られ、満足感を持って読み終わることができた。

シカゴ大学リチャード・セイラー教授が2017年にノーベル経済学賞を受賞して、再び、行動経済学が話題となることが増えている。人間は行動が感情に左右され、非合理な行動を取ることが多い。従来の経済学では説明しきれない経済行動を、人間の心理という観点から解き明かそうとするのが行動経済学である。

行動経済学入門まんがの、佐藤雅彦、菅俊一、高橋秀明「ヘンテコノミクス」も、2017年11月に出版され注目を集めたことが記憶に新しい。