酉島伝法「皆勤の徒」

ビジネス小説、会社小説というと、SFの界隈で有名なのはこの短編集の表題作。4つの短編からなる連作をすべて読み終えると、壮大なポストヒューマンの遠未来世界が頭の中に広がる。1回目の読書に2ヶ月半かかった。紙本で買い直して、現在2回目の読書中。イメージを完璧なものにするためには、これから何回も読むことになるだろう。

表題作は2011年の第2回創元SF短編賞受賞作。短編集は第34回日本SF大賞を受賞した。本文中のイラストは作者による。

読む人を選ぶ小説ではある。造語だらけの本作品を読みやすくするための用語集が設定資料集という形でKindle本となっている。