宮澤伊織「ウは宇宙ヤバイのウ!〔新版〕」

長らく読むことができなかった、宮澤伊織のSF小説、パロディとオマージュに満ち溢れた怪作が新版となって誰もが買えるようになりました。

SFファンには釈迦に説法でしょうが、タイトルは、レイ・ブラッドベリの「ウは宇宙船のウ」と、2ちゃんねる哲学板「宇宙ヤバイ」コピペによる。パロディの元ネタの主要なものが、作者あとがきに列挙されています。

復刊にあたって主人公がジェンダーチェンジし、男性から女性に変わり、百合になった。他には、10年の間に時代に合わなくなった描写は手直したということですが、お話は全く同じと。

10年前は予想に反して全く売れなく、続刊できなかったことに未練があるそうです。「裏世界ピクニック」で読者が増えた作者なので、今回は続刊にこぎつけられるだろうと一読者として信じて願っています。抱腹絶倒の面白さに満ち溢れてますから、多くの人に読んでもらいたい。