緑内障のタイプ

こんにちは。受付スタッフ村田です。

本日は、以前お話しした緑内障についてもう少し詳しくご説明しようと思います。

緑内障には、その原因によって様々なタイプがある事をご存知でしょうか?          今回はそのタイプについてお話させて頂きます。

まず、緑内障には大きく分けて①原発開放隅角緑内障 ②原発閉塞隅角緑内障 ③続発緑内障  ④発達緑内障 ⑤正常眼圧緑内障 以上5種類のタイプがあります。              それぞれの特徴をご説明します。

①原発開放隅角緑内障                                  原発とは、「誘因となるほかの病気がないにもかかわらず」という意味を表します。      隅角は開放されているのに、隅角部の房水の排出路にあたる網目の部分(線維柱帯)が目詰まりすることで、眼球内での房水の流れが悪くなり眼圧が上昇するタイプの緑内障で、慢性的に視神経が圧迫されて、徐々に進行するのが特徴です。慢性緑内障の典型的な病型といえます。 強度近視の人はこのタイプの緑内障になりやすいことが分かっています。

②原発閉塞隅角緑内障                                  隅角が狭くなり(狭隅角)、ついには閉じてしまう(閉塞)ために、房水の流出が障害され眼圧が上昇する緑内障です。こちらは近視の人より遠視の人に現れやすく、女性は男性の約2倍の発症頻度となっています。原発閉塞隅角緑内障では、急速に隅角が閉じてしまうことで、劇的で著しい眼圧上昇を来すことがあり、これを一般に急性緑内障発作と呼びます。この発作は以前にご説明した禁忌薬による作用によっても引き起こされるため、このタイプの患者様は注意が必要です。

③続発緑内障                                      様々な目の病気が原因で発症したり、全身の病気を治療する際の副作用として緑内障が起こるものです。ステロイド緑内障嚢性緑内障ぶどう膜炎による緑内障、血管新生緑内障等があります。原因はさまざまなので、正確にその病気や状態を把握して、原因からきちんと治療していくことが重要です。

④発達緑内障                                      隅角の発育異常により、眼圧が上昇し、視神経が障害される病気です。日本での発症頻度は、約3万人に1人と報告されています。発達緑内障は、早発型発達緑内障(生後1歳までに約80%が発症する、生まれた時に起こっている場合は先天緑内障とも呼ばれる)、遅発型発達緑内障(隅角異常の程度が軽く、主に10~20歳代で発症する)、他の先天的異常を伴う発達緑内障の3つに分類されます。

⑤正常眼圧緑内障                                    眼圧が正常範囲にありながら視神経が障害されるタイプの緑内障をいいます。この正常眼圧緑内障は日本人に最も多い緑内障で、全体の約7割を占めています。このタイプでは、視神経の血液循環が悪かったり、遺伝や免疫、酸化ストレスなどのいろいろな原因のために、通常では緑内障を起こさない程度の眼圧でも視神経が障害されるのではないかと考えられています。冷え症偏頭痛低血圧などの人はリスクが高まると言われています。

難しいお話しになってしまいましたが、お役に立てたら幸いです。              原発閉塞隅角緑内障の方が発作を起こしてしまうメカニズムについては今後お話しさせて頂く予定です。